2000年 スズムシのおしゃべり

 あ〜あ、またしばらく夏休みしちゃった。

え? 夏はもう終った? ・・・リーン、リーン・・・アレマ、まだ暑いのに。

 さて先日、北海道をレンタカーでぶっ飛ばして来ました。

別に好きでぶっ飛ばした訳じゃなくて、さすが(?)全国一交通事故の多い北海道では、一般道でも

皆100kmの時速は当たり前に出すので、モタモタ走ってると追突されそうなのです。違反ダ!?

ましてや高速道路なんて、レースじゃないんだから・・・と言いたくなる速度で、他の車がわれらを

追い抜いて行きましたよ。命は、各自ひとつしかないっつうのに惜しくないんかいな、マッタク。

それに、地元の人達は仕方ないかもしれないけれど、折角大自然の中に出かけて、ゆっくりのんびり

景色を眺めないというのはどんなものなのでしょう。

などと運転しながら、ふいっと横を見るとそこに「国立自然公園」という看板が立っていました。

えっ、どこが?・・・どう見ても、看板の文字に合う風景は見当たらず。

それどころか、辺りはまるで不気味な砂漠地帯でした。

まるでゲームソフトの地獄の淵の世界の様に、草木もなく、人工的に湾曲したクリーム色の土がむき

出して広がっていました。外灯もなく、日が暮れたらさぞ背筋が凍り付きそうな所。・・・

 その夜、宿泊先で目を閉じると、その不気味な大地が見えてきて、更に様々な亡霊がうらめしそう

に迫って来ました。それは、かつてそこに生きていた、沢山の動物や植物の霊・・・?

北海道に行くと常々、アイヌの人々が言う「全てのものに神が宿っている」ことを、雄大な景色から

感じているから見えてきたものなのか。

莫大な神を殺し、北の大地北海道も開発されて行くのだろうか・・・

 ひとりのアイヌがいつか言っていた。「神はもういなくなった」と。

待ってよオ! 神様!! 人間がバカでゴメンよオオオ!! びえ〜ン!!!

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